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古今東西のエピソードから、人として大切にしたい心、元気がわく言葉を送る――エッセイスト・木村耕一のブログです。

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三国志の孔明と、鳩山首相、約束の重さ

2010/05/29 10:23:26

こんにちは、木村耕一です。


沖縄の米軍基地をめぐり、大混乱が起きています。

鳩山首相を、「うそつき」「二枚舌」と非難する声ばかり。


人間にとって、「約束を守る」ことが、いかに大切か。

基本の基本を、ドラマ仕立てで教えてくれているようです。

他人を非難するのは簡単です。

「はたして、自分はどうか」と、見つめていきたいものです。


吉川英治の『三国志』の中に、さわやかなエピソードがあります。

『まっすぐな生き方』にも紹介しましたが、要約して掲載しましょう。




「約束は、1日も違えてはならない」


蜀の孔明は、北方の魏と戦うために、全軍を2つに分け、100日交代で戦場に赴く制度を作った。

ある日、約束の100日めが近づいてきた。

ちょうど、交代の兵が到着したころに、

「魏軍が総攻撃の態勢で、ここへ攻めてきます!」

という情報が入ってきた。今は、少しでも兵力が欲しい。

蜀軍の幹部は、

「交代どころではありません。しばらく延期して、全員で敵の攻撃を防ぎましょう」

と提案した。

しかし孔明は、

「約束は、1日も違えてはならない。予定通り、任期を終えた兵は、すぐに帰るように」

と命じたのである。

その信条を、孔明は、次のように語っている。


「私がこの戦いで、多くの大将を用い、数万の兵を動かすことができるのは、信義を守っているからである。信義を失っては、もはや蜀軍に輝きがなくなり、大きな力を出せなくなる。

また彼らの父母妻子は、皆家にいて、100日たつことを指折り数え、わが子、わが夫の帰りを待っているであろう。たとえ、いかなる困難に陥ろうとも、孔明は、この約束を破ることはできないのだ」


帰還予定の兵は、孔明の心を知ると、

「それほどまで、我々を思ってくださっているのか」

と、皆涙を流して、延期を願い出た。

孔明は、なお、帰るように勧めたが、彼らは結束して踏みとどまった。

たちまち魏の大軍に反撃を加え、数日の間に、敵を遠くへ退けてしまったのである。


信義を守る姿は、人々に感動を与えます。

人間にとって、最も大切なものです。

『三国志』には、曹操、孫権、劉玄徳、関羽、張飛など、多数の英雄豪傑が登場します。

しかし誰よりも、孔明に根強い人気があるのは、「信義」を重んじ、まっすぐに生きたからに違いありません。


まっすぐな生き方

木村耕一著

定価 1,575円(税込)

(本体1,500円)

四六判上製 296ページ

ISBN978-4-925253-41-3

1万年堂出版発行

http://www.10000nen.com/book/massugu/massugu.htm




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